ライブイベントは生きている:Unlistedメルボルン本社所属のMonaliza Zibaが、ベルリン開催のピクトプラズマ・フェスティバルにオンラインで参加

私はパジャマで映画祭に参加したことはありませんし、ましてや朝の4時に参加したことはありません…。しかし、何事も初めての経験はありますよね。

新型コロナウィルスが再びメルボルンに上陸したことで、多くのクリエイティブな活動が残念ながら中止や延期されましたが、ベルリンのピクトプラズマはなんとか開催の運びとなり、とても嬉しく思います。今年で17回目を迎えるこのイベントは、現代のキャラクターデザインやアートの粋を集めたオンラインフェスティバルを2日間にわたって開催します。時差を乗り越えれば、上映会、ワークショップ、トークセッションなど、宝箱のようなイベントが待っています。

今回のイベント参加についてお話しします。

メルボルンがまだ寝静まっていない時にイベントの「ライブ」ストリームにログオンすると、子供の頃にSBSで深夜に上映される外国映画を見るために門限と戦っていたような気分になりました。ママが協力してくれれば、見られた映画は、とても奇妙で、とても刺激的で、明らかに無修正で、今となっては無料放送で上映されたことが不思議なくらいだ。男根のシンボル(『When The Moon Was Gibbous』監督:Milan Grajetzki)、ロボットガールの行進(『Leaders』監督:Faiyaz Jafri)、黒い穴に通じる液体を垂らした鼻(『Tiny Snout & The Hare Migration』監督:Florentina Gonzalez)などのシュールなアニメーションを集めたものだ。

このような創意工夫のブッフェのような中で、Natko Stipaničev監督の『ARKA』は私にとって忘れられない作品となりました。壮大なクルーズ船の航海を描いたこの3Dショートフィルムは、船の乗組員たちの人物描写で構成されています。鯨のような生物と一緒にプールで泳ぐ女性や、マティーニグラスをコントロールできないバーテンダー、不条理にももっと散らかしてしまう清掃員など、Stipaničev監督は、観客に不安と快感を同時に感じさせつつも、平凡な人間の生活を神秘的な領域へとテレポートさせています。これらのおかしな物事が監督が描く船では普通のことに見える理由は、登場人物たちが自分の見た物に疑問を抱かないからです。したがって、私たち観客もそのままに受け止めてしまいます。

このような革新的な映像制作は、Unlisted登録のスタジオが制作した作品にも見られます。Andy Baker(Hornet)は、個人制作した短編作品「How Have You Been?」の中で、ロックダウンで感じた寂しい感情を描きました。Yves Geleyn (Hornet) の「Planimation」でも同じで、CGと2Dの芸術性が情緒的に混ざり合った様子に、観客は目を奪われてしまいます。彼の作品は、破壊された後の宇宙をつなぎ合わせるストーリーを詩的に表現していますが、それはパンデミック後の新しい世界で、私たち観客が日々最善を尽くしていることでもあります。 その他ぜひ見ることをお勧めしたい作品は、Khai Dreamsの 「Good Advice」 監督:Joseph Melhuish (Strange Beast -Passion Pictures) と「Typically」 監督:Anna G & Caitlin McCarty(Strange Beast -Passion Pictures)です。

しかしながら、優れた作品とはプロジェクトに参加したアーティストの総力を結集したものであり、ピクトプラズマでは多様で評価の高いゲストアーティストが選ばれていたのも納得でした。トークセッションでは、「忍耐」というテーマが意外な形で明らかになりました。Raman Djafari(Cold Heart)にとっての「忍耐」とは、「めちゃくちゃな投球」の中を押し進むことで、価値ある芸術を生み出すことです。Elizabeth Ito(City of Ghosts)にとっての忍耐とは、「42歳がかつてないほど老いに感じられる」時代に、自分の年齢を名誉あるものとして受け入れることです。どちらも頷ける考えですが、私はアニメーションコミュニティ全体が示しているガッツについて考えさせられました。Felix Colgrave(Throat Notes)がまとめたように、アニメーションの素晴らしさは、いつでもどこでも制作できることです。まさにその通りで、これは特殊なことだと思います。パンデミックに見舞われても、スタジオの環境や物理的なチームの交流が失われても、アニメーションの魔法は繁栄し続けるのですから。

とはいえ、上司にはこう言いたいです。来年はベルリンに直接行かせてください!と。それまでは、皆さんが強さと品格を失わず、元気に過ごすことを願っています。

*画像はRaman DjafariがElton JohnとDua Lipaのために制作した「Cold Heart」の主人公です